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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

盲目の殺人目撃者「ブラインド」(2011年)

韓国政府は嫌いですが、韓国映画はクオリティが高くて好きです。最近スクリーンで、韓国映画を集中的に観て、どれもレベルが高くて腰が抜けているHagexです。
てなわけで、これから数日韓国映画の紹介をしていきたいと思います。基本はネタバレなしですが、楽しく見たい人はこの日記を見ずに、いきなり鑑賞しちゃってください。
1本目は「ブラインド」2011年の映画です。

警察学校で勉強していた主人公の女性スアは、とある事件により視覚を失ってしまいます。盲人として、そして事故の影響で悶々としながら暮らしていきます。
韓国はもーーーれつに障害者に優しくない国と聞きますが、スアが街を歩いていて信号機が見えずに赤状態で道を渡っていたら、車に轢かれそうになり、ドライバーから「盲人は家にひっこでろ」と怒鳴られます。以前日記で紹介したキムキドク監督「嘆きのピエタ」でも。ハンディキャップを抱えている人が、もーーーれつに虐められていました。イヤな国ですね。
で、スアはある晩、タクシーに乗って帰宅しようとするのですが、そこでとある殺人現場に居合わせてしまいます。その事を警察に言いますが、「目が見えない人が、目撃者じゃ、ダメニダよ」とマトモに対処してくれません。そしてその殺人鬼が……!
というストーリー。話自体はとてもよく出来ており、伏線の張り方と回収、展開、演出などどれもピカイチ。特に、目が見えないスアが、外の風景をイメージするシーンは、映像ならでは表現が出てきており「この作品すげーな」と驚きます。
韓国映画の特徴は「暴力シーンがリアル」と感じているのですが、ブラインドは「ひぃぃい」となるシーンもありますが、直接的な暴力シーンはないので、バイオレンスが苦手な人も安心して鑑賞できます。怖いけど。111分の作品ですが、話はどんどん展開するし、殺人鬼がいい仕事をしているので飽きません。
韓国映画の女優は「美人過ぎる」という点でリアリティがないパターンが多く、この映画も当てはまるのですが、例え整形であってもスクリーンの中では美人は正義です。あ、あと盲導犬(ラブラドールで役名は「スルギ(知恵)」)がいい演技をしています。犬好きも必見ですね。スルギの見せ場は恐らく今の日本映画・ハリウッドではなかなかできない演出じゃないでしょうか。こういうシーンが撮れちゃうのが、韓国映画の凄いとこだよな~

つきあい始めのカップルが「嘆きのピエタ」を観ると、鑑賞後に「いやーーーな」雰囲気になりますが、「ブラインド」は普通に「面白かったね」と言い合えるのお勧めです。また、嫌韓厨のみなさん「だから韓国は×××が多い!」と拳を振り上げて吠えることが出来るのでお勧めです。

この映画、キネカ大森の「夏のホラー秘宝祭り」というイベントで、1日に連続映画3本観て、その2本目なんだけど、最初に観たダニー・トレホが出ている「エクソシスト・キルズ」が、血を吐くほどつまらなかったので、この「ブラインド」が面白かったので、文字通り助かりました。ちなみに3本目は童貞ホラーの金字塔「バスケット・ケース」だ! 泣いたね。

しかし、「夏のホラー秘宝祭り」は連続で観ている人が多く、だんだん「あれ、この人さっきもいた」となり、友達になれそうな感じ。永作博美似の美人が、一人でやってきて3本連チャンで鑑賞していたので、「お嬢さん、ホラー映画好きなんですか? 家に来て傑作映画『人魚伝説』を一緒に観ませんか?」と映画館ナンパができるんじゃね? とオモタ。 あと、ボンクラTシャツ(テキサスチェーンソーとか)を着ている人が多かったアルね。
「夏のホラー秘宝祭り」は、スタンプラリー実施しており5本見たら1本タダになるんだけど、私のスタンプ台紙はもう4つ判子が押されてます。


映画際『夏のホラー秘宝まつり』予告編