Hagex-day info

紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

青春こじらせ時代に読んでいて感銘を受けたサブカル系書籍ベスト10

以前エントリーした「青春こじらせ時代に読んでいて感銘を受けたガロ系漫画ベスト10」が、評判よかったのと、最近某氏が書いた「「凡人」から「変人」に進化させてくれた5冊の本」という、エントリーがクソつまらなかったので、こんな文章を書いてみました。
いやー、こうやって並べると恥ずかしいな〜 中高生(一部大学だが)のころ、こんなの読んでいたらモテナイな〜。でも、面白かったんだよ!
各ジャンルにつき1冊ピックアップしています。





危ない薬 データハウス

こじらせていた頃は青山正明が大好きで、彼が作ったフリーペーパー「突然変異」まで探し出して読んでいた。
彼のワークスでは「危ない1号」も外せないけど、単著ならこれ。覚醒剤、大麻、アヘン、コカイン、マジックマッシュルーム……などなど、著者が実際に試した麻薬のガイドブック。第三書館系のドラッグ本はお高くとまったモノが多かったが、これは下世話で楽しい。
Amazonでは愛蔵版しか売ってないが、中身は変わってないはず。
青山正明が自殺した時はショックだったな〜



完全自殺マニュアル

説明不要のアングラ本といいたいけど、1993年発売なので、もう20年前の本なのか! 発売の頃は毎日本屋に行って新刊をチェックしていたので、これは発売後すぐに購入。その後、ベストセラーになってビックリしたな〜
首つり、投身、服毒、入水、感電、失血… ありとあらゆる自殺方法の長所と短所が簡潔にに書かれている。「いつでも自殺できると思った方が、生きやすくなる」という著者のメッセージに感銘を受けた人も多いのでは?
著者である鶴見済が、その後ほとんど執筆しなくなったのは残念だった。



腹腹時計 都市ゲリラ兵士の読本 VOL.1→入手不可
1970年代に三菱重工爆破事件などを起こした、武闘派左翼グループ「東アジア反日武装戦線」が出した爆弾の作り方とゲリラ闘争について書かれた1冊。オリジナルは読んだことはないけど、コピーを入手。高校生のころ繰り返し読んでいた。ネットには一部アップされているけれど、「爆弾の作り方」のパートが抜けている場合が多い。今となっては爆弾の作り方よりも、闘争方法のパートの方が面白い。



danse macabre to the HARDCORE WORKS
死体写真家 釣崎清隆のファースト写真集。死体写真と言えばグロなイメージがあるが、釣崎清隆の写真を見ていると、構図の美しさとともに、被写体のドラマ… なぜここで死んだのか? 家族はいるのか? 死ぬべきなのか? が自然とわき出てくる。個人的には写真の見方を教えてくれた1冊。タイ、コロンビアでの死体写真が中心となっている。限定販売で1996年のものだから、入手はかなり難しい… と思ったら販売しているページを発見。1万4000円!



戦場の村

朝日新聞のスター記者である本多勝一。彼の著作はほとんど読んだんじゃないかな〜 そして朝日文庫にまとめられたルポルタージュはどれも面白い。ファンとして、彼が晩節を汚したのは悲しいかぎり。
この本は、戦争真っ最中のベトナムに、本多勝一が乗り込んで取材をした一冊。戦争がどれだけ悲惨で、アメリカがいかにトンデモなことをやっているのかよく分かる。死んだベトナム人の耳を切り取ってコレクションしている米兵の写真は衝撃的だった。「中国の旅」「検証・カンボジア大虐殺」もお勧め。特に「カンボジア大虐殺」は、読むと食欲がなくなるので、ダイエットに悩んでいる人にもイチオシ。



殺人百科

殺人の手口はもちろん、殺人鬼に関する知識はゲス人間の必須教養。「テキサスタワーの…」と質問されたら、「チャールズ・ホイットマン!」って、みんな即答できるよね! え、できない!? フルメタルジャケットのセリフにも出てくるのに!? じゃあ、このコリン・ウイルソンの「殺人百科」を読んで、古今東西の殺人鬼について勉強しましょう。
オリジナル版は300以上の殺人について触れているらしいけど、日本語版はかなり省略されているらしいので残念。でも、殺人鬼の基礎本なので外せない。コリン・ウイルソンの本もたくさん読んでいたな〜



毒薬の手帖 (河出文庫 し 1-6 澁澤龍彦コレクション)

「最近の若者はきちんと澁澤龍彦を読んでいるのか!」とオッサンらしく机を叩きながら叫びたくなるぐらい澁澤龍彦はマスト。河出文庫のシリーズはどれも面白いけど、こじらせ系としては「毒」の知識は必要なので、この1冊をチョイス。「クソ姑を毒殺したい」というリクエストであれば本書より、医療系の書籍の方が実践的だけど高いんだよね〜 「毒薬の手帖」は歴史とロマンを感じさせてくれます。



暗黒アジアン・ハッカーズ

1990年代後半に秋葉原を中心に活躍した怪人・奇人たちのノンフィクション。今はお金持ちになっちゃった某元社長が、当時敵対する会社の社員におくった「新巻鮭贈答事件」は、学校の教科書に載ってもいいぐらい面白く・ショッキングなエピソードで必見。その後、某社長と関わった人たち数人と、直接会う機会があったのはビックリしたな〜
PS2ゲームのコピー、マジコン、エミュレーターなど電脳系のアングラ本です。その後、著者の1人であるクーロン黒沢氏に会ったときは素直に嬉しかったですね。



タロット大事典

易、占星術、手相、タロットなど、占いにも凝っていたな〜 占いなんて一切信じていないんだけど、当時はオカルトに夢中だったので、仕組みを知りたかったのよね。タロットも、定番のライダー版をはじめ、マルセイユ、黄金夜明け、クローリーとか集めていた。
タロットの占い方法は、カードは描かれているシンボルから意味を読み取り、ストーリーを組たてるんだけど、その時に役に立つのが本書。タロット1枚1枚の意味が解説されている。この本を暗記できれば、占い師として活躍できるかも。まあ、占い師にはこの本を覚える以上に大切なスキルが必要だけどね。あ、この本はタロットに興味がないとツマラナイと思います。



ソドム百二十日 (河出文庫)

ご存じ、マルキ・ド・サド先生のエロい妄想が詰まった1冊。ここにあげた本は澁澤龍彦の抄訳版で、ちょっと物足りない。こじらせ時期は佐藤春夫による完訳版は読んでいないんだよな〜 あれ? いまは読んだかな?? 忘れてしまった。
清い時期に読んで「な、なんちゅー小説なんや〜 フランス人は変態やがな〜」と思っていました。個人的にフランス文学って肌に合わないけど(ドイツ文学の方が好き)、サドは面白かった。