「血肉となった漫画ベスト20+10」という、漫画お勧めエントリーを読んだんだけど、優等生的というか意外性がないというか、非常にモヤモヤした気持ちになった。
「じゃ、俺が書いたるでー」と思ったが、テーマを決めないと、金魚の糞のようにだらだらした日記になってしまう。
と、いうわけで今は無きマイナー漫画雑誌の王様「ガロ」で掲載 or 出版社である青林堂から出版されていて、私が思春期に悶々としながら繰り返し読んだ漫画を10冊アップしてみた。
こうやってみると、絶版本が多い。
なんだか典型的なピックアップだけど、本当に好きだったんだよ!
混沌大陸パンゲア - 山野一
高校時代にこの本を読んだ時は衝撃を受けた。初めて読んだ日のことはまだ覚えているな〜。短編集でシャブ中のオッサンが薬やりすぎてダムに毒をまいたり、梅毒の母娘に襲われる公務員など、個人的には「チャクラが開く!」と思う作品ばかりなんだけど、友人に貸したら「禿田くん、この本はちょっと苦手だね」と何度も言われたな〜 そんな青春の甘い思い出も詰まった1冊。
山野一は今でも大好きで、2011年にあってサインをもらったときは泣いたね、マジで。深い業を背負った女の一生を描いた「どぶさらい劇場」も超お勧め。
神の悪フザケ - 山田花子
1992年3月、24歳で自殺した漫画家 山田花子の定番。山田花子の漫画は読んでいると、気持ちが悪くなって吐きたくなる。まあ、それだけパワーがある漫画です。青林堂の山田花子の限定本(タイトルは忘れた)を購入したら、山田花子の歌声を収録したCDが付録についていた。これを聴くと寿命が1年ぐらい縮むような歌声で、また聴いてみたいな。
パレポリ - 古屋兎丸
古屋兎丸のデビュー作。彼のデビューはガロで、初めて読んだ時は「こ、これは面白い…!」と机からひっくり返った。絵のうまさ、ギャグのセンス、リズムもよくて完璧。
その後、たくさん発表しているけど、やはりこの単行本がベスト。先日自炊しようとして、この本のハードカバーばらしちゃって、ちょっと後悔。
タケオの世界 - 根本敬
アップしている単行本「怪人無礼講ララバイ」に収録されている「タケオの世界」が泣ける作品だ。
遠洋漁業をしている男性が船の甲板で自慰をしている時に、核実験の現場に遭遇。射精時に放射線をあびて出てきた精子が突然変異をし人格を持ってしまう。この精子は「タケオ」と名付けられるのだが、人間じゃないのでいろいろ困難に遭遇する。ぜひ東京電力に1000万部ほど刷ってもらって、各ご家庭に配布して欲しい作品。
月喰ウ蟲 - 大越孝太郎
エロ/グロ/猟奇がまとめて楽しめる1冊。食事中に読むとダイエットができます。内容はグロいけど、絵がひたすら上手い!
やらかい漫画 - 東陽片岡
なんだか読んでいると自殺したくなるような漫画ばかり紹介したので、ちょっとほのぼの路線で、畳を描かせたら恐らく日本一の漫画家「東陽片岡」を推薦。
この単行本には裏「三丁目の夕日」的なおっさんエピソードが満載。読んでいた時は私はまだ若者だったが、いまでは立派なオッサン。まだこの本にでてくるような境地には達していないので精進せねば。しかし、東陽片岡が描く猫は何であんなに不細工なんだろう?
デリシャス - 津野裕子
津野裕子の漫画は好きで、この単行本は何度も読み返したけど…… 内容全然覚えていないや。でも、いい作品ですよ! あ、ほのぼの系だからお子様もご安心して読めます。
赤ヒ夜 - 花輪和一
私が初めて読んだ花輪和一作品。怨念がビンビン発信されており、読んでいて気分が悪くなるのでお勧め。まさかその後「刑務所の中」で大ブレイクしたときは驚いたな〜
少女椿 - 丸尾末広
丸尾末広はこじらせている時に、だいぶ読んだけど、基本的にツマラナイものが多い。ただ、この本と「犬神博士」はお勧め。関係ないけど、某雑誌の漫画連載で丸尾末広に打診したけどギャラが高くてNG。代打で東陽片岡が採用されという話を十ン年前に聞いたな〜
象魚 - 逆柱 いみり
逆柱いみりが描く漫画の世界は、文学的な悪夢。ストーリーはあって無いよう感じな作品が多い。一コマに大量に絵が描かれているので、読んだ後は凄く疲れる。当時は絵柄が気持ち悪くて好きじゃなかったが、単行本まで買って繰り返し読んでいたから、好きだったんだろう。
あ、ここでアップした作品は全部短編集が多いな〜 しかし、モテナイラインナップだ(笑)。