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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

優等生が言ってることはつまらない

毒舌ブログは人を惹きつける それでも僕がブログで毒を吐かない理由(バンブルビー通信)
という記事を「あざなえるなわのごとし」さん(以下あざなわさん)経由で知る。で、

1日のアクセスで2万というのは本当に初めての経験だったので、ついつい人に話をしてしまいました。そうすると、普段はブログを書いているという僕にあまり興味を示さない人も、やはり数字の魔力というのがあるようで「ブログ始めようかな」という声がちらほら聞けました。
じゃあどんな内容でブログを書くのかと訊いてみると、上司に対する鬱憤をぶちまけるブログだと言います。いわく、毒舌なブログの方が人を惹きつけるからだということでした。
その人は、前向きなブログや”いいこと”が書いてあるブログは説教臭いというのです。確かに、はてなブックマークなどで人気のあるブログには意外と毒を吐いているブログが多いですよね。
ですが、僕はどんなに嫌なことがあってもブログでは毒を吐きたいとは思いません。どうしてかと言うと、僕は吐いた毒は結局自分に返ってくると思っているからです。

という内容。これに対して、あざなわさんは
毒を書いてもアクセスは伸びない それでもブログで毒を吐く理由(あざなえるなわのごとし)

自分の意見に対して反発して毒には毒が返って来る、だから吐かない。
果たしてそうだろうか。

だって毒を吐かなくたって読んだ誰かが、記事を不快に思うかも知れない。
その可能性は否定できない。
だってどこの誰が読んでるかなんて解らないんだから。
完全に相いれない思考の人間はざらにいる。

そしてそういう人間がブロガーだったら批判文を書いてくる可能性だってある。
ウチは幾つかそーいうブログがある訳ですが 笑
完無視しますけどね。

そもそも「誰かを傷つけたくない」ならブログはやるべきじゃあない。
ブログってのは主張を書きこんだり思考を書きこんだ入りする。
こう思います、こうじゃないだろうか、こうですよね。

それに対して是も否も当然ある。
「読んだ人を傷つけたくない」
いやいや、誰が何の言葉でどうやって傷つくかなんて知らないし判らない。
上記のバンブルビーさんの記事を読んで毒を吐くブログが
「え?ウチみたいなブログはダメなブログなんだ...」
って傷つくかもしれませんよ?
それって傷つけてる事にはならないのかな?

と、「誰かを傷つけないブログは存在しない」と主張している。
バンブルビー通信の言いたいことはわかる。人の悪口や揶揄をすると、注目はされるかもしれないけど、批判がやってくる。あざなわさんの主張もわかる、ネットで公開している以上、人を傷つけない文章を書くことは不可能。
このやりとりを見て感じたことが3つ。

その1 毒舌「芸」がないと注目されない
毒舌→炎上でPVアップは、お手軽に見えるけど、実際は大変。毒舌・悪口を書くのは簡単だけど、注目される「毒舌」はテクニックが必要だ。PVを稼いでいる悪口系エントリーは2つのタイプがある。
・読んだ人が不快に思って、頭にきてしまう(ブラック悪口)
・確かに悪口だけど、面白い表現や的確なツッコミで納得 or 笑ってしまう(ホワイト悪口)
どちらも読む人の心を動かさないといけない。
多くの毒舌系エントリーは「会社の飲み会でハゲの上司が隣に座って最悪だった」といったものが多く、PVは稼げていない。
「髪の不自由な上司が飲み会の隣に座ったので、彼が酔った時にこっそり頭頂部を撮影。iPhoneのAmazonアプリのバーコードスキャンをかけたら、リアップが表示された」ぐらい書ける文章力・発想力・行動力がないとダメ。注目される毒舌エントリーは「芸」が問われる。
何が言いたいのかというと、バンブルビー通信さんの指摘は甘いということ。

その2 誰でも言える正論はつまらない
これは読者視点だけど、わざわざアクセスするんだから、「知らなかった知識」「お得情報」「違った考え」「刺激的なコメント」が読みたいんですよ。しかし、開いたページが「悪いことをしちゃだめ」「人を殺してはいけない」といったド正論だったら、余程の変化球をつけないと魅力的じゃない。なぜなら幼稚園児でもいえるから。
別に正論が悪いとは言わないが、それだけだと魅力的じゃないと言いたいのよね。
そもそも「正論」も本当に自分で考えた意見じゃなく、社会に強制的に植え付けられた考えた多いので、そのあたりに疑問を持てばみんなイイのにね。

上記2つはPVを稼ぐことに関連してだけど、以下は個人的なお願い。

その3 心の闇を見たい
ネットの良いところは、身元を隠して発言できるので、自由に本音を発信できる点だ。お金持ちママ友への妬み。死ぬほど嫌いな姑への憎悪。人間として尊敬できない配偶者への侮蔑…… などなど
リアルな人間関係では知ることができない、ドス黒い感情がネットにしみ出しており、これを見るのは大変楽しい。なぜならとても純粋な感情だからだ。嘘がない。
人生が「禍福は糾える縄の如し」だとしたら、人間は「善悪の糾える縄の如し」。善の部分だけ見ていてもつまらないし、本質が理解できない。
確かに単なるネガティブ発言ではPVは稼げないが、私はドンドン投稿して欲しい。魂をグラインダーで削ったコメントを私はたくさん読みたい。

追記 このエントリーは必見です!
「僕と契約して毒舌ブロガーになってよ!」(シロクマの屑籠)