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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

LIGの「血液クレンジング」に関する釈明を見て落胆するの巻

炎上してからが、本当のウォッチ開始である」。これは、伝説のネットヲチャーである禿田禿蔵氏の格言で、ネットトラブル後に、燃えた人や組織がどのような対応をとるのか、それが見どころであり本質がわかる……というありがたい教えだ。ありがたやーありがたやー
てなわけで、先日取り上げた「LIGがトンデモ医療「血液クレンジング」の宣伝を行う」の件で、問題となったLIGが当該のページに、追加コメントを掲載している。
血液を抜いて戻す?キレナビを使ってオゾン療法を体験してみた。 ※2013年7月18日追記あり魚拓
以下がそのコメントなのだが……


違う違う そうじゃ そうじゃない♪ 問題はそこじゃないだろ!! 確かに「表現手法」もよろしくないが、いちばんの問題は扱っているテーマそのもの。「トンデモ美容医療」を取り上げている時点でイケナイ。
料理人の腕(=表現手法)よりも扱った素材(=血液クレンジング)がダメなのだ。どんな料理人も腐ってウジが湧いた魚でおいしい料理は作ることができない。というか、そんな素材をお客に出したらダメ。LIG側は取り上げたテーマについて言及していないので、この追記は全然意味がない。
正しい対応は1つ。トンデモ美容の「血液クレンジング」を取り上げたことを謝罪し、記事を削除するしかない。おそらくLIG側もそれはわかっているが「大人の諸事情」によりできないのだろう。「諸事情」を優先させた結果、LIGのブランドイメージは非常に低下してしまった。そこまでして「諸事情」の方を守りたいのか、LIGさん。

LIGの中の人は馬鹿じゃない。以前この日記で紹介した書籍『ブログ飯』で、問題のエントリーを書いた&秒速で結婚した紳さんが、インタビューに応じていた。これがなかなか面白くて、炎上対策についても以下のように書かれいた。

「特に下ネタ系やプライバシーに関する内容、特定の商品・サービスに言及したものなど、炎上しそうだと感じるネタの場合は、前もって近くに"消防車"を配置しておく」(紳さん)というのも、参考にしたい姿勢です。"消防車"とは、いわゆる火消し。炎上のきっかけになりそうな印象の強い表現の前後に注意書きを添えたり、SNSの反応を確認しながら即座に対応できる体制を作っておいているそうです。
(中略)
LIGのブログは「何を書いてもOK」という雰囲気ではあるものの、実は、どの記事も「その記事は会社のイメージに合致しているか」という1点をきちんと守ったうえで書かれています。そして社内の複数人によるチェック体制をしっかりと整備しています。
―「ブログ飯」P206〜207 第5章 SNSことはじめ より

このコメント参考になるし、正しい。
しかし、今回問題になったエントリーは「チェック体制」で何も言われなかったのか? 炎上した際の「消防車」は配置していたのか、配置していたらなぜ消防車はキチンと消火活動をしなかったのか? そして、この記事は「会社のイメージに合致している」どころか、イメージダウンにしかなっていない。
なぜトラブルを呼びそうなネタをわざわざ掲載して&炎上した後に訂正をきちんと行わないのか、多くの人が疑問に思うだろう。
どうしてこんな事態になかったか? 「薬事法を知らないのに手を出すから」「ネットリテラシーが低い」「美容医療に関する知識がないため」……といろいろなコメントがはてなブックマークに書かれていた。確かにそれらも原因の1つかもしれない。
私は、インターネットに徘徊する「怪物」にLIGは足首を捕まれて、「深淵」に引きずり込まれたのではないか? と考えてしまう(抽象的な例えでスマン)。
私は「危ない」と警告する事はできても、沈んでいく者に手を貸すことできない。ただ、沈みゆく姿を眺めるしかない。