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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

カーズ(2006年)


六本木ヒルズで日本語吹き替え版で鑑賞。
 この映画を観たいがために、今まで上映されたピクサーの映画をDVDで全部観たんだけど、その苦労を裏切らないほどのできよさ。
この映画はクオリティは高いし、ストーリーも面白いだけど、100%楽しむにはいくつかの予備知識や経験が必要とされる作品だ。どんな要件かというと…
(1)車好き
(2)アメリカのレース「インディ500」の基本ルールをある程度知っている
(3)アメリカの田舎道をドライブしたことがある
まず車が主人公の映画なので、1の車好きは当然。2の条件はクライマックスを楽しむのに必要で、インディについて知らないと「え? なんでこうなるの?」と感じてしまう。映画のパンフレットは、装丁や色使い、判型は立派で、中身は全く役に立たないものが多いが、カーズのパンフレットもどうように、レースについてしっかりかかれていなかった(と思う)。
3は必ずしも必要としないものかもしれないが、カーズにでてくる風景は、アメリカ人にとってとても身近光景の連続。つまり、雄大な自然、寂れた田舎町、ケーキのようにスライスされた岩を抜ける道、新しい高速道路ができたために、寂れゆく古きよき国道(ルート66だ)。そういう光景をしっているからこそ、車が擬人化された世界とリアルの世界が重なってとても真実味あふれる世界が描き出されている。日本に置き換えてみると、ある程度の日本の原風景をしらないと「寅さん」の面白さがよくわからない感じかな?
 去年の11月にアメリカ旅行をした際、どんどん風化していくルート66や巨大な岩石を切り開いた道など、映画にでてきた風景を死ぬほど車で走ったので、カーズをみていて当時の記憶が蘇ってきた。
なんか思い出話になっちゃいましたが、カーズはそういうけで個人的に思い入れが強い作品です。アニメの出来は…あれはきっと実写ですよ(笑)。例えば、車に塗装されたラメと表面の光沢部分は本物以上に本物に見える。移動によって光る部分が動くシーンはリアルとしか思えません。そんなリアルな映像なのに車のフロントウインドウに「目」がついていて凄く違和感が。
ストーリーはまぁ子供向けの部分はあるけど、全体的にかなりお勧めです。
余談になるけど、六本木ヒルズの劇場でみたときは、私以外全員子供連れ。しかも3歳から5歳ぐらいの子供多かったかな? 「ピクサーのアニメだから子供に受けるだろう。トイストリーも面白かったし」ってことなんだろうけど、理解するために意外とハードルが高く、子供たちは見ている途中に飽きていました。個人的にはこの映画の対象は「30〜40歳の男性」じゃないかな?
勝手に映画評価 ★★★★★(星 5つ)

2005年11月にいったアメリカ デスバレー公園の道。こんなみちが100キロぐらい平気で続きます(しかも公園内。まぁ公園の面積が福島県ぐらいあるんだけど…)