……。」
・今までにあった修羅場を語れ【その23】
137 :名無しさん@おーぷん :2017/06/08(木)23:29:43 ID:ai4
流れ切ってごめん。初書き込みします。
五〇で真実の愛とかに目覚めちゃった母が泣きついてきた。
自分の母親だと思うのも馬鹿らしいんだけど一応実話。
母は四年前に当時三〇の男と不倫して家族を捨てた。
当時の家族の年は両親とも五〇、兄が二五、私が二三、妹が一八。兄は新婚だった。
五〇で三段腹のおばさんのどこがよかったのか、不倫男は自宅まで押しかけてきて父や私達の前で「〇さんを本当に幸せにできるのは俺だけです」とか啖呵を切った。
不倫が発覚したのは妹が気づいて問い詰めたところあっさり認めた為。その日のうちに家族会議になってすでに実家を出ていた兄と私は急遽駆け付けた。
突然の事態に脳がついていかず半信半疑だった私達に、母はバレてしまったのは好都合とばかりに離婚を切り出した。
本人の主張は「今までずっと家事と子育てだけの牢獄のような暮らしをしてきた。これからは女として不倫男君と幸せに暮らしたい」だった。
牢獄という単語に父より先に私と兄がキレた。
母は専業主婦で父は婿養子。十年ほど患って亡くなった祖父(母の父)の入院&介護費用も全部父が出して、今も祖母と一緒に週に三回ほど自由に習い事に出ている生活のどこが牢獄だったのか理解できなかった。
相手が三〇だってことも母が異星人に見えた理由だと思う。
並んで歩いても親子にしか見えないだろうと兄弟で母を説得もしたし、父は一時の過ちなら許すからと言ったのにそれにも脳味噌がお花畑になっていた母には届かなかった。
考え直せって訴えた父は最後の方には怒鳴ってた。
(二七年この父の娘として生きて来たけど、父の怒鳴り声を聞いたのはあの時が最初で最後。)
で、母に呼び出されてやってきた不倫男が上記の啖呵を切って母を連れて行った。
不倫男君、男らしいステキ!ってなったっぽい。
率直な私達の印象は敬語もまともに使えないチャラ男だったけど。
以後絶縁。後日届いた記入済みの離婚届を父が提出した。
ここで見るような慰謝料とか、財産分与とかそういった話はなかった。母と不倫男が私達に語った「これからの生活」とやらがあまりにもお花畑過ぎて怒りが突き抜けて呆れに変わっていた。
その後没交渉。
それから母のことを吹っ切るまでそれなりに日数はかかったけど、日常をコツコツ積み上げてきた。
三年の間に色々変わって、兄夫婦が実家で同居をはじめたこと、私が結婚したこと、高校生だった妹は大学生、兄と私がそれぞれ子宝に恵まれた。
家族みんなで義姉さんには本当に感謝している。
新婚早々姑が不始末をしでかした家に同居してくれて、落ち込んでいた父と妹の精神面をケアしてくれて、元気な女の子を産んでくれた。
特に妹は自分が母を問い詰めたことで家庭が壊れたと一時期相当気にしていたから、大学進学が危ぶまれていたんだけど義姉さんのおかげでちゃんと乗り越えて希望の大学に進学することができた。
138 :名無しさん@おーぷん :2017/06/08(木)23:30:10 ID:ai4
四年経った今、父と兄夫婦が暮らす実家にのこのこ母がやってきた。
家族で義姉さんの実家にお招きを受けて帰ってきたら玄関の前に母がいたらしい。
案の定、捨てられたみたい。
玄関先であれは一時の気の迷いとかほざいて、父が抱いている姪っ子を馴れ馴れしく抱こうとしたようだ。
どうも母は簡単に迎え入れてもらえると思っていたようで、父や兄があくまで他人行儀を崩さずにると、今度はめそめそ泣きだしたんだって。
お引き取りくださいと告げても帰らなかったから、叔父(母の弟)に連絡をして引き取ってもらった後に私や妹にも連絡をくれた。
祖母と叔父に後日聞いた話だと、どうも母が捨てられた背景には祖母が関係しているようで、出て行った母と不倫男に制裁を下したっぽい。
娘の不始末がどうしても許せなかったって泣いた。
不倫男のことを興信所か何かを使って調べて、祖母は一人で不倫男の実家に遠路訪ねて行き、ことの顛末を語ったうえで「うちの娘は五〇で、一番上の子は二五になります。そんな娘でもそちら様の嫁がつとまりますか?」ってお尋ねしたそうだ。
当然、不倫男の両親は激怒、勘当の流れ。
事実確認の連絡が父の元に入り、慰謝料云々の話になったけど父が辞退したようだ。
(先方が経緯を調べたかどうかは不明)
「ようやく新しい生活に馴染みはじめたところだから蒸し返して子供たちに辛い思いをさせないでくれ」と答えたんだって。
二度と家族に関わらないでいてくれるのが一番の償いだって言葉に先方は引き下がったらしい。
なので、母が現れるまで私達は何も知らなかった。父が祖母と叔父にも口止めしていたんだって。
ここからは母の自分語り。
「誰もどうしていたかなんて聞いてもいないのに勝手に垂れ流した」兄談。
不倫男、三〇にもなって親に小遣いをもらって生活をしていたボンボンだったらしく、勘当された後はお決まりコース。
経済的に母に依存したうえに不倫男はDVヒモ男に進化。母は金を工面するためにお風呂屋さんに行ったそうだ。
不倫男に若い女ができたことで母はお払い箱。家に帰りたいって流れ。
テンプレと言えばテンプレ。
というか、お風呂屋さんのことをよく知らないから五〇代を雇ってくれるお風呂屋さんってあるのか?って気になって調べてみたらあった。熟女専門っぽい。
母は特別美人ってわけじゃないし、スタイルがいいわけでもないんだけど。
今は祖母と叔父の監視下にいる。
最後に補足。
祖母が一人で不倫男の実家に押し掛けた背景。
上にも書いたけど父は婿養子。
弟がいるのに父が婿に入った理由は叔父が婿養子に出たから。
叔母が一人娘だったから叔母の両親から婿養子に来てほしいと懇願されたそうで、父は「なら僕が〇(母)の婿になるから弟くんもお婿に行きなよ」と叔父の背中を押したそうだ。
そのこともあって、叔父は父を実の兄のように思っていたし、祖母も亡くなった祖父も父と良好な関係だった。
母と離婚したあとも父は祖母との付き合い方を変えようとはしなかったけど、祖母のほうが委縮してしまって以前と同じとはいかなくなった。
八〇の祖母が、一人で飛行機に乗って不倫男の実家に乗り込んだ時の心境を思うと涙が出る。