Hagex-day info

紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

ゲイだらけのディズニーランド

今回は柄にもなくアメリカ カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドに行ってきたんだけど、なぜか園内に赤いTシャツを着たマッチョな男性がたくさんいた。
彼らの着ているTシャツには「GayDays」というロゴが入っている。情報通のAさんから聞いていたが、これはゲイの人たちがディズニーランド(と、カリフォルニアアドベンチャー)に集まって交流を深める「ゲイデイ」だ!
見渡すかぎり、赤いTシャツを着た男性ばかり! 前夜祭を含めて3日間行われたこのイベントに3万人以上のゲイ・レズビアンの人たちがやってきたようだ。


園内にこのように赤いTシャツを着た人がたくさん

今回私が遭遇したのは、カリフォルニアだが、本家はフロリダのオーランドにある「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」で行われるゲイデイが本家。
余談になるが、このウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートは、4つのディズニーパーク、2つのディズニーウォーターパーク、6つのゴルフコース、レースサーキット、20のリゾートホテルがあり、敷地面積は約122km²で、東京の山手線の内側2つ分が丸ごとはいる巨大な場所で、行ったことがない私は想像も付かない。

フロリダのゲイデイは1991年に始まる。第1回は2500人ほど集り、回を重ねる毎に参加者が増え、現在5万人以上の人間が参加しているようだ。
アメリカの右翼的な団体の中にはゲイデイに反対しており、今年6月に開催されたフロリダのゲイデイには、飛行機2台をチャーターし、「今日はゲイデイなのでご家族は注意!」という旗を空からはためかせ反対運動を行おうとしたようだ(http://floridafamily.org/full_article.php?article_no=158)。スケールがでかい反対運動だな……
カリフォルニアのゲイデイは、1998年フロリダの開催ができなかった時に始まり、兄弟イベントとして毎年続いているようだ。

ゲイデイのイベントは次の3種類に分かれている。
(1)ディズニーランド来園
(2)ホテルイベント(Gay Days Expo、カクテルパーティー、プールパーティー、食事会など)
(3)シティパーティー(近隣のホテルや飲食店でのイベント)


(1)ディズニーランド来園は、写真やYouTubeの動画を見て貰えればわかるが、赤いTシャツを来た方々が楽しくジェットコースターに乗ったり、ショーを見たり、お化け屋敷に入ってきゃっきゃしてる。2人きりのカップルもいたが、6人1グループでウロウロしている人たちが多かった。人種は圧倒的に白人が多く、時々東洋人が。黒人や南米系の人は少なかった。女性の同性愛者も時々みたが、やはり男性と比べると圧倒的に少ない。体感的には99対1の割合。
園内のイベントもいろいろあり、一緒に集合写真を撮影したり、レストランでの食事会、パレードを一緒にみたりと、場所と時間が細かく指定されており、お一人様でも安心だ。

(2)ホテルイベントは、カクテルパーティーやプールイベント、ダンスパーティーなど、様々な企画がされており、こちらは有料のモノが多い。個人的に面白いのは「Famil Lunch」というイベント。アメリカでは日本と違い同性愛カップルでも子供や養子を持つことができる。家族・子供を持ったゲイファミリーが集まって交流を深めるというもの。園内でも子供を持つゲイカップルが多数おり、「養子制度すらダメダメな日本とは根本的に違うな」と衝撃を受けた。女の子よりも男の子の子供を持つゲイカップルが多いように思えた。

(3)シティパーティー。ディズニーランドではなく、近くにある遊園地ナッツベリーファームのお化け屋敷にいったり、バーや飲食店でお酒を飲んだり食事をしたりするイベントも多数行われたようだ。

このカリフォルニアのゲイデイはディズニーランド公式ホテル「ディズニーズ グランド カリフォルニアン ホテル(Disney's Grand Californian Hotel)」が本拠地となっている。このホテルは高級で、貧乏人の私は近くの安モーテルに泊まって、このカリフォルニアンホテルを抜けてパークに通っていた。ホテルの会議室を通ると、この「ゲイデイ」のインフォメーションセンターがオープンしていた。
関係者以外入っちゃいけないかと思っていたら、宿泊客の家族がずいずい入場していたので、付いていった。中は、ディズニーランドリゾートの旅行を売ってる代理店、スポンサーのグッズ配布、ゲイのアート販売、ソフトドリンク(きゅうり水もあった!)やカップケーキが無料で配られて、ゲイデイのアピールを行っていた。
英語が堪能ならマッチョな係員(といっても、なよなよした仕草をしていた)の男性にいろいろとインタビューができるのだが、会場の雰囲気にも圧倒されて、一周ぐるりと回ってでてきてしまった。
ちなみに一緒に入った家族の小学生ぐらいの男子2人は、無料のお菓子を熱心にチェックして持って帰っていた。

ゲイデイの沿革のページに「Gay Days has survived both criticism and indifference」(ゲイデイは批判と無関心から生き延びてきました)と、書かれており、自分の権利を主張するには、ここまで活発にしないとダメなんだな…… と私はカルチャーショックを受けたのでありました。いやー、凄かった。
「白人至上主義者」「人種差別主義者」でお馴染みのウォルト・ディズニーは、草葉の陰からこのイベントを見てどう思っているか、ぜひ聞いてみたいね。
・アナハイム(カリフォルニア)のゲイデイ公式サイト
http://www.gaydaysanaheim.com/
・オーランド(フロリダ)のゲイデイ公式サイト
http://gaydays.com/