先日取り上げた「ロックな音楽室」のエントリーで出てきた、イギリスのヘビーメタルバンドJudas Priest(ジューダス・プリースト)。
彼らのことを詳しく知らなかったので、Wikipediaのジューダス・プリーストの項目を見ていたら…
「アメリカでの成功を目論み1980年代初めごろよりビデオ・クリップを多数製作するが、どこか可笑しな「怪作」が多い」という一文が!
Wikipediaに詳細な説明があったので、その解説を見つつ、実際にそのPVを見てみよう。
Breaking The Law
メンバー達が銀行強盗となり、銀行の金庫に保管してある元々自分達の所有物であるはずのゴールド・ディスクを盗み出し逃走する。警備員はなぜか追いかけたり警察に通報したりせずベニア板で作られたギターを手に踊り狂う。他にも、演奏の音圧でメガネが割れる、ロブのハイトーンシャウトで監視カメラが爆発するなど、怪演出が多い(以下グリーンの文字はWikipediaより)
いつドラムを持ち込んだ〜! そしてなぜメンバーの耳は大丈夫なんだ〜! 変装の意味がない〜! といろいろと突っ込みたくなるPV。ボーカルのロブが鉄格子を手でねじ曲げるシーンは必見! これは素晴らしい怪作PV。ネギトロー!
怪作度★★★★★
Heading Out To The Highway
チープな背景絵の描かれた書き割りをバックにメンバー達が演奏する。終盤にはロブ一人だけが車道で不思議なダンスを踊る映像が脈絡無く挿入される。
曲はカッコいいのに、背景が安っぽい。不思議なダンスはセクシー。うーん、そこまで変じゃないような気がするな〜 ロブが何をやりたいのかは意味不明だけど…
怪作度★★☆☆☆
Don't Go
チープな合成画像の背景で演奏しているメンバーが一人一人ドアを開け外に出ると、色々と不条理な世界に迷い込んでしまうという極めてシュールな映像となっている。
ロブはゲイなんだけど、ポリスファッションが似合い過ぎている。Wikipediaの解説にもあるように、メンバーが扉を開いていろいろな世界に行くが、それが変。個人的にウサギだらけの廊下を歩くシーンが好きです(笑)。ウシジマ君か! そして酒池肉林部屋には女性だけでなくて、男性も!
怪作度★★★★☆
Hot Rockin
前半はメンバー達がウェイトトレーニングやサウナを楽しんでいる光景、後半はスタジオライヴだが、ロブのマイクや靴、ギターのネックなどに火が付く(合成ではなく実際に燃やしているらしい。)
このPVは出だしから飛ばしている。いきなりメンバーのジムで鍛えるシーン→シャワー→サウナという怒濤の展開。ボブが怒鳴りながらサウナの炭に水をかけるシーンは痺れる。
後半も見所満載。ステージの隅でよくわからない動きをするロブ、自分の出番に割り込むロブ。炎のシーンは素敵だが凄く熱そう!
情熱は伝わってくるが意味がわからない! これぞ怪PV
怪作度★★★★★
Freewheel Burning
「ポールポジション」のゲーム中にロブが非常に不自然な合成によって登場。中盤ではゲームセンターの客達が何かに憑り付かれたかのようにゲームをしながら激しくヘッドバンギングをし暴れる。(しかしそのような状態ながらも何故かまともにゲームをプレイしている。)「ポールポジション」をプレイしていた少年は曲が終わると同時にゲームオーバーとなり何故か気を失ってしまう。
2分を過ぎてからの盛り上がりが凄い。レーザービームもバリバリでピカチュウフラッシュなみ。確かに変なPVではあるけれど、怪作ではないな〜 相変わらず意味はよくわからないけど。
怪作度★★☆☆☆
Locked In
Turbo Lover
「Locked In」、「Turbo Lover」の二曲のPVは前後編の連作になっており、骸骨のような怪物が率いるアマゾネス達のアジトにロブを除く4人のメンバー達が潜入し、囚われの身のロブ(脈略無く逆さ吊りにされている)を救出する(さらに救出の際、意識が朦朧としたロブをKKが往復ビンタ)「Locked In」、そしてバイク(サイドカー含む)でメンバーが怪物の追っ手から逃走する「Turbo Lover」へと続く。怪物達が何の目的でロブを拉致したかなどの設定は一切何も明らかにされない。骸骨の怪物たちは写真の切り貼りをコマ撮りしたチープな作りで、かなり背景から浮いている。
「Locked In」のPVはお金がかかっていて、骸骨の怪物達もそんなに酷くない。しかし後半の「Turbo Lover」はひたすら安っぽい! 怪作というよりクオリティが低いPVだ。
怪作度★☆☆☆☆