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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

エントリーの最後に「感謝のフレーズ」が入ると一気に冷める件

ファーストやっピー★
闇属性系スイーツブロガーのハゲ子だよ!

統計は取ってないから、あくまでも体感なんだけど、エントリーの最後に

最後まで読んで頂きありがとうございました

といった感謝のフレーズが入ってるブログが最近増えているな~ と思うんですよ。読んでいてうち震えるような素敵記事でも、この一文が入ることで百年の恋も一気に冷めるような感覚に襲われます。

だって、そうでしょう? 『羅生門』の最後が

しばらく、死んだように倒れていた老婆が、死骸の中から、その裸の体を起したのは、それから間もなくの事である。老婆はつぶやくような、うめくような声を立てながら、まだ燃えている火の光をたよりに、梯子の口まで、這って行った。そうして、そこから、短い白髪を倒にして、門の下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
下人の行方は、誰も知らない。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

どっちらけですよ。老婆も本当に死んじゃいますよ。
え、これは小説だから違和感がある? じゃ、エッセイはどうだ。

鮎はそのほか、岐阜の雑炊とか、加賀の葛の葉巻とか、竹の筒に入れて焼いて食うものもあるが、どれも本格の塩焼きのできない場合の方法であって、いわば原始的な食い方であり、いずれも優れた食い方ではあるが、必ずしも一番よい方法ではない。それをわざわざ東京で真似てよろこんでいるものもあるが、そういう人は、鮎をトリックで食う、いわゆる芝居食いに満足する輩ではなかろうか。
やはり、鮎は、ふつうの塩焼きにして、うっかり食うと火傷するような熱い奴を、ガブッとやるのが香ばしくて最上である。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

これは北大路魯山人の『鮎の食い方』なんだけど、魯山人がこんなこと言ったら、せっかく食べたくなった鮎も「今日はマクドナルドのハンバーガーでいいや」という気持ちになっちゃいますね。台無しです。

そもそも、「ありがとう」と言われても、「オミャーの為に読んでいるわけじゃないダガヤ」と心の中で突っ込みたくなります。

確かに書きたくなる気持ちはわかりますよ。
ありがとうフレーズを入れることで、エントリーに対してコメント欄が罵詈雑言で埋まったり、炎上ブロガーがガソリン持ってきてバラまき始めたりする危険性を防ぎたい。もしくは自分が書いたエントリーのクオリティに自信がない、文章の〆が思い浮かばずとりあえずいつものフレーズを入れておけ……などなど。

でも、これて書き手の都合であって、読み手には全く意味が無いんですよね。むしろ「私のエントリーは未熟ですよ」と表明しているのと同じ。どんなにクオリティが高い記事でも、末尾に「これ、未完成なんで出来悪いんですよ」と言われたら、ガッカリしちゃうよね。でも、最後の感謝フレーズはそれをやっちゃっている。

ボロカスに言ってるけど、ネットウォッチャー的には、このフレーズは役に立つんですよね。そう、読み手のことを考えていない、脇が甘いユーザーということで、いつかは化ける(=炎上する)可能性がある。あくまでも刺身のツマレベルですが、「最近のブログはつまらない」という人は、このフレーズをマーカーにしてインターネットの膿、もとい海を探検してはどうでしょうか。

それでは、ペコペコマンモス★バイピー!