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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

増田の「夫に話すと「愚痴」が「悪口」になっている」は惚れ惚れする釣り文章

どもどもHagexです。本日、無事に日本に戻ってきました。
成田から都内への打ち合わせに行く途中、やらなきゃいけない仕事があったので、ノートパソコンを開いて、仕事でもしようかと思ったのですが、疲れと眠気でやる気はでず…… 車内販売のお姉さん綺麗だな~ と思いながらはてなブックマークの人気エントリーを開くと、次の文章を発見しました。
夫に話すと「愚痴」が「悪口」になっている(はてな匿名ダイアリー)→消されたのでキャッシュ
釣り師の文章を見抜くには、いろいろな方法があります。個人的な好きなやり方に「フック(釣り針)を見抜け」というのがあります。
釣り師がなぜ釣りをやっているかというと、これまたいろいろな理由があるのですが、その1つに「自分の文章で読者の心を揺さぶりたい」という動機があります。
この手の釣り師は、自分が書いた文章を読んで、はてなブックマークをつけられたり、Facebookで言及されたり、TwitterでたくさんRTされたいと考えています。志賀直哉レベルの文章が書ける人なら問題ないですが、多くの人にはそんなスキルはありません。

もちろん「今日は電車内でおばあさんに席を譲ったら、とても気持ちがよかったです」という文章では、読者は反応してくれません。
「今日は電車でおばあさんに席を譲りました。覚醒剤をきめてセックスしたときとはまた違う快感がありました。癖になりそうです」ぐらいの文章じゃないと注目はされません。
そこで釣り師達は、今の例文のように、読んだ人がついつい反応したくなる「フック」を入れてくるのです。この例文だと「覚醒剤をきめてセックスしたときとはまた違う快感」がフックですね。キメセクは私は試したことがないので、本当かどうかわかりませんが。

さてさて、前置きが長くなってしまいましたが、先ほどあげた「夫に話すと「愚痴」が「悪口」になっている」は、ゲスウォッチャーやひねくれたユーザーが見たら瞬殺で「釣りだな」とわかるのですが、多くの人は引っかかってしまいます。

この釣り師の上手なところは
・前半の導入部分(女性の愚痴に関するパート)が丁寧に書かれており、さらに読み手を共感させる内容
・後半からの夫に対して「愚痴が通じない」といった部分から、一気に「え、この人何?」と反感させる要素
・ネットで燃えやすい男性・女性論
・さらに永遠の炎上テーマ「女性は共感を求め、男性は議論を好む」
・最後は読者への「ついつい反応したくなる」問いかけ。この手の議論は「コマッチャーと2ちゃんねらー、どちらが気持ち悪い?」といったものと同じ質問で結論はでません。が、読み手は反応したくなる麻薬テーマ

構成も上手いし、フックの仕掛けも丁寧。最後に撒き餌をこれでもか! これでもか! ばらまくところはしびれるね。惚れた。

この人のダメな点は2つほどある。
1つはテーマが露骨過ぎる(訓練されたヲッチャーはこれですぐにわかる)。2つめは文章が読みやすい。もうちょっと下手な文章だったら、一気にリアルになる。だけど「上手な『下手な文章』」は難しいんだよね。

以上ハゲペン先生からでした。