秋葉原駅の高架下に、びっちりと並ぶ電子部品屋さんの集合体である秋葉原ラジオストアーの閉館が決まったようだ。
・秋葉原ラジオストアーは64年の歴史に幕を閉じます
まだ私が小学生で、アマチュア無線に凝っていたころのお話。
アマチュア無線の免許をとったので、無線機を買うべくお小遣いを貯めはじめた。「CQ ham radio」という当時は電話帳ぐらいの厚さがある無線雑誌を読みながら、どの無線機を買うかワクワクしていたが、私が住んでいた場所は、産湯は豚骨スープ、歯固めは明太子、七五三では男児にCz75(チェスカー・ズブロヨフカ75)を、女児にはS&W M39プレゼントする風習で馴染みの修羅県福岡市(ちなみに節分の時は年の数だけ実弾をくれます。修羅県の鬼は大変だ)。この地でもアマチュア無線機を売っている店はあったが種類は少なかった。
ある程度お金が溜まったころに、東京に行く機会があった。さっそく祖父と一緒に秋葉原に行った。当時の秋葉原は、PC/AT互換機ブームが来る前で、たくさん無線機屋があり、電気街電気街していた。
いろいろなお店を巡り、八重洲無線(←メーカー名)のFT-690MKⅡを購入。当時人気のあった144MHzや430MHではなく、50MHzを選ぶ。当時は確固たる信念があって購入したのだが、なぜこんなマイナーなバンドを選んだか覚えていない。
で、このFT-690MKⅡを買ったのが、秋葉原ラジオストアーの2階にあるショップだった。「秋葉原では値切らないといけない」という考えを持っていたので、小学生なりに値段交渉をした記憶がある……が、いくらで買ったか忘れてしまった。
次に秋葉原ラジオストアーの1階で、FT-690MKⅡのニッカド電池を探して購入。この無線機は電池でも動くので、山で遭難したときも安心! まあ、これを担いで山登りも遭難もしなかったが……。
その後、自宅にアンテナと無線機を設置し、アマチュア無線で見知らぬオッサンたちと長話をし、とある男女が電話代わりに毎日会話をしていたので、ラジオ代わりに聞くという素敵な小学生時代を過ごす。男女の会話はどんな内容か書きたいですが、法律で禁止されているので書けません!(電波法 第59条(秘密の保護))。
ちなみに我が家から電波が届く範囲で、当時50MHzで活発に活動していた人は20人もいなかった。やはり144MHzや430MH選んでおけばよかった(笑)。