「嫁がブス」と書いただけで200万円?
横浜DeNAベイスターズの井納翔一投手の妻が、ネットに誹謗中傷されたことに対して、書き込み者を特定して訴訟を起こしたことが、話題になっていた。
この情報の発信元は、FRIDAY2月9日号。訴えられた女性に取材をしている。フライデーに掲載された情報をまとめると。
・井納翔一投手の家族に関する誹謗中傷が、匿名掲示板に書き込まれ、書き込んだ女性が訴えられた
・訴えられたのは20代のOL
・書き込んだ動機は「軽い気持ち」
・昨年の11月に「通知」(筆者注釈:記事では詳細に書いてないが、プロバイダーからのOLに対する個人情報開示確認の連絡)が届く
・このOLが弁護士に電話して身元がばれる
・昨年の12月に訴状が届き、情報開示費用約77万円を含む損害賠償金191万9686円を請求される
・被告のOLは「200万近いお金も払えないのをどうしたらいいか途方に暮れている」とコメント
・フライデーが取材した弁護士(事件に関係ない)によると、書き込みの証拠が残っているので、被告の反論は苦しい
・記事の締めは「今回のようなケースが増えれば、匿名であってもネット民の責任を問われることが周知されていくだろう」
記事のタイトルが「DeNA 井納選手「嫁がブス」と書き込んだネット民を訴える」というものだったので、まるでネットで一言悪口を書いただけで、訴えられたように感じるが事実は違うようだ。
ちなみに、舞台となった匿名掲示板は「5ちゃんねる(2ちゃんねる)」ではなく、「野球界の噂」(http://s.z-z.jp/?baseballuwasa)というところ。
フライデーの記事は間違いだらけ? 原告からのメッセージ
この事件に関してJ-CASTが取材して、次の記事をあげている。
この記事のポイントは、追記で井納投手の妻から連絡があり、彼女のコメントを掲載しているところだ。要点をまとめると、次のようになる。
・フライデーをはじめ、ニュースでは事実と違う報道がされた
・匿名掲示板において、妻は3年前から繰り返し誹謗中傷されていた
・1歳未満の我が子にまで、誹謗中傷がおよんだので弁護士に相談した
・それから誹謗中傷が止むが、2017年7月から再度誹謗中傷が繰り返されるようになった
・書き込み内容が事実と違うものばかり
・「投稿者に対しては、二度と人を誹謗中傷することをやめてもらいたいと思い」申し立てをした
・フライデーの報道にあるように、投稿者から弁護士に連絡はなかった
・フライデーの報道にあるように、投稿者からの連絡を弁護士が門前払いすることもなかった
・むしろ、弁護士からの連絡を一切無視していたので、訴訟に踏み切った
フライデーの報道とまったくニュアンスが違いますね。今回の事件はよくある「ネットの名誉棄損」問題で、目新しいことは何もない。
むしろ、フライデーの記事に疑問を抱かず拡散している人は、間接的にDeNA 井納選手の妻を攻撃しているのではないでしょうか。
フライデーの記事に反応する一部ネット民
フライデーの記事をみた、一部ネット民の反応をみてみましょう。
これはいいですね。ぜひイケダさんに訴訟やってほしいw 僕は最近アンチは目につかなくなってきたので。https://t.co/j4XDrDPOYW
— 梅木雄平(公式) (@umekida) 2018年1月29日
ついに有名人も反撃に出た。たびたび言ってるけど、ネットに「匿名」はないからね🙄 https://t.co/Ec6TPJ2MTA
— えとみほ (@etomiho) 2018年1月28日
私も訴えようかな。普通に傷つくので。前、弁護士に見てもらったら何百件も名誉毀損があって、これアウトなんで訴えますか?って言われたけどネット民からの報復が怖くてやめた。井納さんはすごいよ……https://t.co/54hgIZYVMR
— 北条かや (@kaya_hojo) 2018年1月29日
嫁がブスだと書き込んだネット民を訴えた野球選手の件で「それくらい」って感じる人、どうかしてる。会社の上司に何度もブスだと言われた女性が訴えたってニュースなら、きっと「それくらい」なんて言わないでしょ。匿名にすることで気持ちが軽くなるのは、発する側だけだよ。言われた方は同じ痛み。
— yuzuka (@yuzuka_tecpizza) 2018年1月28日
延々と中傷が続く2chに降臨しておいた。覚悟してね。 pic.twitter.com/pdYA5LJrmG
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2018年1月31日
中傷に泣き寝入りしていた有名人たちが、一斉に卑怯者を叩きのめす一年になるかもね。
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2018年1月31日
仕事が切れて困ってる芸人、アイドル、著者の方とか、マジで損害賠償でしばらくメシ食うのを検討した方がいいんじゃないかなー。特にアンチに叩かれて心折れちゃった人。クラファンやったら応援しますよ。
誹謗中傷裁判をビジネス化したい弁護士・起業家の方がいたら、マジで気軽に相談してください。
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2018年1月31日
ユーザーになるのはもちろん、出資や宣伝といったかたちでも全面的にご協力します。ネットの世界を健全化するには、ビジネスの力が必要です。
「泣き寝入りするしかない」野蛮な世界を変えましょう。
この事件はエポックメイキングだと思う。こういう一言ですら、罪になる。当然のことなんですが、やっと時代が追いついてきた。/「嫁がブス」中傷で200万円請求!インフルエンサーは訴訟で億り人なれるね。https://t.co/B5xOAVX3Ym
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2018年1月31日
イケハヤさん、もう2ちゃんねるじゃなくて5ちゃんねるなんだけど。そして、この事件は全然「エポックメイキング」じゃないんだけど……。しかし、この嫁がブス事件での、イケハヤさんの喰いつっきぷりは凄い。山本一郎氏の対談で「人間サンドバッグ宣言」をしておられましたが、もう忘れちゃったのか、バッグから砂がでるぐらい疲弊したか。
100億万歩譲って、有名な個人が「批評」の皮をかぶった中傷を受けることは、いいとしましょう。「この本を書いたやつはアホだ」的な。
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2018年2月1日
でも「有名だから」という理由で、家族や仕事のパートナーを中傷していいなんてのは、クソな理屈。
「嫁はブス」という中傷を告発したDeNA井納氏は素晴らしいです。
イケハヤさんにしては、真っ当な意見。ただ、訴えたのは妻じゃないかな……。一部報道では投手が訴えたように書いているけど、J-CASTにきた妻からのメッセージは「井納投手の妻の代理人弁護士から連絡」と書かれているので、原告は妻でしょ。
作家はあちゅう先生も反応
この事件に関しては、はあちゅう作家先生も反応しております。
はてな村の人たち全員訴えたいな。 https://t.co/F1Zk6SmIQx
— はあちゅう (@ha_chu) 2018年1月30日
はあちゅう先生は過去に有料noteで「はてな村は北朝鮮だ!」と怒ってましたが、よっぽどはてな村がキライなんですね。
以下、問題発言部分。
不謹慎なたとえだけど、たとえば、
北朝鮮に対して日本の常識は通用しないから
はてな村は北朝鮮だと思えば、
「しょうがないな、またあの国か」と思うしかない。
情弱と呼ばれないためのまとめ
今回の騒動を見ていて思ったのは、
・曖昧な情報で反応するのは情弱の極み
・情報開示請求を知らないネット民も情弱の極み
・訴えられた金額をそのまま支払うと思っているのは単なる馬鹿
などなど、いろいろと驚く事件でした。
そして、「正当な批判」と「誹謗中傷」の区別もついていないユーザーも多数いるので、そんな人はネットから足を洗った方が良いと思います。
いろいろ書きましたが誹謗中傷はダメだよ! 特にプライベートや家族をターゲットにするのは最低だ。
そして、自分ではやらずイケハヤ先生を焚きつける方も大概だな……と思いました。