天下の幻冬舎が出している女性誌『GINGER』。
そのGINGER webに「映画をひとりで観ても哀しくならないテクとは? ~独女時間の正しい過ごし方~」というエントリーを掲載した。記事の中身は、タイトル通りなんだけど「え、この文章を書いた人は、映画館に行ったことがあるの?」と突っ込みを入れたくなる内容で、プチ炎上が起きている。
→魚拓
この記事では以下の4つの方法をあげている。
(1)入り時間は「あえて」遅刻してしまおう
(2)3D眼鏡をお守りにしよう
(3)ハンカチ必須! ひとり映画の醍醐味とは?
(4)映画エンドロールの途中で、立ち去ろう
それぞれ見てみましょう。
遅刻して劇場にくるのは迷惑
公開時間に遅れてくるのは、先に入っているお客さんにとっては迷惑。問題の記事では「予告編の【途中】から駆け込むこと」がとてもオススメ」と書いているが、全席指定の劇場であれば、館内が暗いため、どこに座って良いかわからず、右往左往して、周りのお客の邪魔をする。移動する際もスクリーンの前を屈まず横切る人、お喋りしながら登場する人間(独りでくる人にはできないが)もおり、これまた迷惑。マナーを守って移動する人も、自分の目の前を横切られると、邪魔。電車の遅延や道を間違えた……といった理由で遅れるのは仕方ないが、ワザワザ遅れてくるのは勘弁してほしい。
3Dの眼鏡の項目がよーわからん
この記事でイチバン意味がわからないのが「3D眼鏡をお守りにしよう」の部分。
この【3D眼鏡】があれば、周りの状況や視線をシャットアウトしてくれますよ。周囲を気にすることなく、最後まで映画に没頭することができます。【3D眼鏡】はひとり映画の強い味方! 気になる3D映画があればぜひ、トライしてみてくださいね。
3D眼鏡を使えば、周りが見えないから、映画お一人さまでも気にならないと……? そうなの? だったら普通の眼鏡をしていても問題ないのでは? と頭に?マークが連発する。
私個人からの意見ですが、周りの目をそんなに気にするのなら、お金を出して、カップルシートやプレミアムシートを使えばいいのでは。周りの目を気にせず、ゴージャスに映画が楽しめますよ。さすがにカップルシートを独りは目立つか。
エンドロール中に退席するのはできるかぎり控えて欲しい
エンドロールを最期まで見ると、一人で来ていることが他の人にバレて恥ずかしい。だから、エンドロールの途中で帰るとイイよ! と記事では述べている。ぽんぽんペイン(腹痛)や迫り来る尿意などで、お尻や膀胱が決壊寸前の人もいるでしょう。そんな人は、エンドロールの瞬間に席を立つのは仕方がないです。そんな緊急性がない人は、エンドロールも作品の一部なので、しっかりと見て欲しい。てか、私はしっかりとエンドロールを観ているので、ロールが流れた瞬間に急にしゃべり出す人(意外と多い)、ガヤガヤしながら帰る人、スマートフォンを観る人は、本当に邪魔だ!
そもそもこの記事は導入時に
ただやっぱり、カップルや集団でやってきた人たちに「あの人さ、ひとりで観にきているんだね、えらいよね(=かわいそう)」とかなんとか話のネタにされているかも・・・と、ついつい思ったりします。いやいや、そう考えている自分自身が自意識過剰なのかもしれない。
と、自意識過剰と書いているが、まさにその通り。多くの人は「ひとりで来た人」のことなんて全く気にしていない。そんなことより、臭い人(タバコ臭い人)、おしゃべりする人、イビキをかいて寝る人など、鑑賞邪魔になる人に注意がいく。「遅刻して劇場にくる」「エンドロール中に退席」というのも迷惑なので、目立たなくするためのテクニックとして紹介しているのに、結果として他のお客の注目を集めてしまうのではないだろうか。