京都府立医科大付属病院の吉村院長が、指定暴力団山口組系淡海一家の高山義友希受刑者の病状について、虚偽の文書を作成し検察に提出した事件が、2月に発覚。もちろんこれは大問題になり、府立医大の吉川敏一学長解任に追い込まれた。その後の、人事のドロドロを、ジャーナリスト西岡研介氏が語っており、興味深い。
⓪ #京都府警 による #京都府立医大 の強制捜査から1カ月。本筋の話ではないので、一本の記事にはしにくいし、かといって、このまま看過できるような類の話でもないので、以下、連投することにする。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
① #暴力団 幹部の収監を免れさせようと、収監の可否を問い合わせた検察庁に虚偽の「回答書」を提出したとして、虚偽公文書作成・同行使の疑いで #京都府警 から家宅捜索を受け、さらには暴力団幹部との不適切な関係が指摘され #吉川敏一学長 が事実上の解任に追い込まれた #京都府立医大
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
②その #京都府立医大 では現在、 #吉川敏一学長 の後任を選ぶ学長選候補者の推薦が行われているのだが、不思議なことに、学長選考についての公示がなされ(7日)、推薦受付が始まってから10日が過ぎた昨日段階でも、推薦された候補者はたった1人、しかも「外部」の人だという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
③現時点で #京都府立医大 次期学長の唯一の候補者となっているのは #大阪医科大学 元学長の竹中洋氏。この竹中氏については後述するとして、京都府立医大関係者はこう語る。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
「実は竹中氏は、吉川学長の〝お友達〟で、学内で『吉川チルドレン』と呼ばれる幹部たちが担ぎ出した候補なんです」
④なるほど、竹中氏の推薦人名簿に名を連ねている面々を聞くと、「代表推薦人」の細井創 #京都府立医大 医療センター長をはじめ、自らの出馬を断念した久保俊一、渡邊能行の両副学長、八木田和弘・統合生理学教授ら、「吉川学長の息のかかった」(関係者)といわれる教授たちの名前がズラリ。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
➄さらには捜査対象の吉村了勇 #京都府立医大附属病院 長を、今なお支える夜久均、水野敏樹の両副病院長の名前もあるという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
府立医科大関係者が語る。
「彼らは、公示日(7日)の夜から翌日午前中までのわずか半日で、自らを含め、40人近い教授の署名を集めたそうです」
⑥またこの #京都府立医大 関係者によると、中川正法・副学長と北脇城・学生部長は、自らが「学長選考会議委員」であるにもかかわらず、水面下で推薦人集めに奔走していたというから呆れ返る。が、この「大量の推薦人集め」は、今年1月の学長選で吉川学長が使っていたのと全く同じ手法だという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑦ #京都府立医大 関係者が語る。「本来なら学長候補を推薦できる資格は講師以上の約250人に与えられているのですが、実際には彼らが上司(教授)の意向に反し、他候補を推薦することなどできない。このため実質的な推薦資格は61人の教授たちにあり、投票権も彼らに与えられているんです」
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑧ #京都府立医大 関係者が続ける。「また本来なら学長候補の推薦は10人の推薦人の署名があれば可能です。にもかかわらず、なぜ全体の3分の2にあたる、40人近い教授の署名を集める必要があるのか。推薦段階から圧倒的な力を見せつけることによって、対抗馬を出させないようにするためです」
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑨ちなみに吉川学長は、三選を目指した今年1月の学長選で、41人もの推薦人を集めたというが、今回も「40人近い」(関係者)という推薦人の数に恐れをなして、他候補を推薦しようという教授は皆無だという。まさに「吉川チルドレン」たちの思惑通り、事が運んでいるわけだ。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑨―【訂正】吉川学長が三選を目指した今年1月の学長選で集めた推薦人は「41人」ではなく、「48人」。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑩彼らとすれば、新学長を学外から連れてくることで #京都府警 の強制捜査や、暴力団との不適切な関係で地に堕ちた #京都府立医大 のイメージを刷新すると同時に、学内事情に疎い竹中氏を〝傀儡〟にして、自分達の意のままに操ろうという腹だろう。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑪既に吉川チルドレンの間では「竹中傀儡政権」誕生後の青写真ができており、次期「副学長」や「附属病院長」、「副病院長」や「医療センター長」や「学生部長」など、管理職ポストの割り振りも済んでいる( #京都府立医大 関係者)――というから呆れ返る。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑪既に吉川チルドレンの間では「竹中傀儡政権」誕生後の青写真ができており、次期「副学長」や「附属病院長」、「副病院長」や「医療センター長」や「学生部長」など、管理職ポストの割り振りも済んでいる( #京都府立医大 関係者)――というから呆れ返る。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑫また彼らを含め、竹中氏の推薦人名簿には、今年2月8日に祇園のイタリアン割烹で開かれた「吉川学長三選内定祝い」に出席した教授たちや、 #京都府立医大 と同様に捜査対象となっている #康生会武田病院 から過去に飲食饗応を受けた教授たちが揃って名を連ねているという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑬まさに世間の批判など屁とも思ってない #京都府立医大 教授たちの厚顔ぶりだが、府立医大関係者から、「次期学長は #大阪医科大学 元学長の竹中洋氏でほぼ決定」と聞いた私は、7年前に #大阪医科大 を揺るがせた、ある〝事件〟を思い出した。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑭竹中氏は #大阪医科大 卒業後、 #京都府立医大 の助教授となり、 #大阪医科大附属病院 長を経て、平成21年6月に学長に就任。平成27年5月末まで務めた。ところが竹中氏が学長に就任するや大阪医科大は、文科省の補助金を巡る〝カラ発注事件〟を引き起こす。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑮平成21年、 #大阪医科大学 は「周産期医療環境整備事業」名目で、 #文科省 から総額2億数千万円の #補助金 を受ける。が、平成22年3月に法人側(学校法人大阪医科大学。現・学校法人大阪医科薬科大学)の調査で、この補助金が未使用のまま残っていることが発覚。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑯法人側から指摘を受けた #大阪医科大学 は、総額2億数千万円の補助金を返還させられることを恐れ、〝カラ発注〟を行い、平成22年3月中に(平成21年度中)に発注備品が納品されたかのような虚偽の文書を作成しようとした。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑰ところが法人が補助金の未使用を指摘した平成22年3月以降、 #大阪医科大学 からあまりに大量の備品が発注されていることを不審に思った法人側が調査したところ、〝カラ発注〟が発覚。大学側もそれを認め、慌てて正規発注を行ったが、僅か1カ月足らずで全ての備品が納入されるはずもなく……
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑱結果的に、 #大阪医科大学 は、総額2億数千万円の #補助金 のうち、 #文科省 に2億1400万円を返還した。が、その一方で、当然のことながら、発注済み備品の取り消しはできず、それらの代金は大学の自己負担で支払うことになり、多大な損失を被ったという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑲この不祥事を巡っては、竹中氏が学長就任時に「連れてきた」( #大阪医科大 関係者)とされる当時の事務部長が、〝カラ発注〟発覚直後に依願退職。このため、その事務部長が「連れて来た」(同前)とされる事務部長代理が責任を取らされて懲戒解雇となり、竹中氏自身も懲戒処分を受けたという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
⑳平成23年度の #大阪医科大 の事業報告書で、前年度に理事長に就任した植木實・現学校法人大阪医科薬科大学理事長は、〈平成21年度末に生じ、平成22年度に混乱しました文部科学省の周産期医療環境整備事業に関わる多額の補助金未使用による返還問題〉について次のような所感を述べている。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉑〈理事会の決定に反して無断で多額の機器備品等を発注する等の行為は、この補助事業が国民の税金でまかなわれていることからも大学として大失態であり、対外的信頼を失う大きな問題であるばかりでなく、本学の財政に多大の悪影響を与えました〉
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉒植木理事長はさらに〈問題が生じた背景には、本学の内部統制の重要性に対する意識の低さと法人から大学幹部への権限委譲の誤った理解が主因と考えられます。これらがひいては近年の本学の財政の不安定を招いた要因である〉と暗に #竹中洋 #大阪医科大 学長(当時)を批判しているのだ。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉓私は以前、この #大阪医科大 のカラ発注問題をはじめ、竹中氏にまつわる様々な話を取材したことがあった。が、カラ発注問題に関して当時の法人側が〝政治的判断〟から、関係者の告訴をせず、刑事事件化しなかったこともあり、記事化は見送った。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉔ところが今回、竹中氏が #京都府立医大 の次期学長の唯一の候補として、就任が確実視されていることから、前述の竹中氏の #大阪医科大 学長時代の不祥事について、既に複数のマスコミが取材に動いており、中には大阪医科大に直接、竹中氏の〝履歴〟について問い合わせている社もあるという。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉕ #大阪医科大 関係者によると竹中氏、この〈補助金未使用による返還問題〉、さらには自身に纏わる様々な噂が災いして、学長退職後、理事として大学に残ることができず、他病院への再就職もままならず、自ら「法人医学・医療システム研究室」という一般社団法人を設立し、代表
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
理事に就いている。
㉖まさに「担ぎ手にふさわしい神輿」という感があるが、 #京都府立医大 学長候補者の推薦受付は、21日の正午まで。その後、25日に開かれる #学長選考会議 で、事実上の新学長となる最終候補者を決定。府立医大を管理運営する #京都府公立大学法人 の長尾真理事長に報告し、公示する。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉗前述の通り、今後、竹中氏以外の推薦候補が出る可能性は極めて低く、竹中氏が #京都府立医大 次期学長となるのは間違いない。が、就任会見では、記者の質問が、前述の大阪医科大学長時代の不祥事や、吉川学長との関係に集中することは必至だ。
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
㉘そして、その矛先は、竹中氏を担いだ府立医大の教授陣や #学長選考会議 さらには新学長を任命する #京都府公立大学法人 や #京都府 にも向かうだろう。明治5年に府民の浄財で創立された #京都府立医大 は140年余の歴史を経て「腐った巨塔」になったと改めて嘆息せざるを得ない(了)
— 西岡研介 (@biriksk) 2017年3月16日
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