無事で良かった…
・今までにあった修羅場を語れ 5
404 :おさかなくわえた名無しさん:2013/09/07(土) 05:10:12.02 id:Q9t5nglH
こないだアメリカで誘拐されかけた。
(1/2)
その日は朝から自転車に乗って、うだる暑さの中、横断歩道を渡っていた。
赤信号で停止している車の運転手と目が合った。というか金髪ロン毛男が窓を開けてガン見してくる。
こちらではポンコツ車は珍しくないので、「ああ、エアコン壊れてるのか」と思いつつ通過した。
しかしロン毛が後から車で追いかけてきて、「エクスキューズミー」と声をかけてくる。
自分はアラフォーBBAなんだけど、こちらでは超小柄なため遠目には小学5年生程度にしか見えない。
子供相手に道を聞くとか、小銭よこせとか、タバコくれとか、そんな用件ではないだろうと思い、聞こえないふりで無視すると諦めたようなので、のろのろ自転車をこぎながら走り去るのを待った。
しかし、このまま目的方向に進むと無人地帯に入ってしまう。
なんとなく気味が悪いので、ロン毛が見えなくなるまで適当にやり過ごそうと、別の通りに進んだ。
しかし進行方向を見渡すと、走り去ったはずのロン毛が100mほど先で車を止め、歩道に出てくるのが見えた。
自意識過剰かもしれないが、この界隈では春から「歩行者を殴って車に引きこむ」誘拐未遂が多発している。
もしかして待ちぶせ?…暑さと関係ない冷や汗が吹き出した。
405 :おさかなくわえた名無しさん:2013/09/07(土) 05:10:53.30 id:Q9t5nglH
>404 (2/2)
自転車を捨てて逃げるわけにもいかない。そんな事をすれば、あっという間に自転車が盗まれる。
「自分を追いかけてるとは限らない、もしかしたら角の銀行に用があるのかもしれない」と自分を納得させ、とにかく隠れようと、目の前の病院の駐車場に飛び込んだ。
すぐに裏道への出口を探すが、駐車場は出入口ひとつの袋小路になっており、車はあれど人はいない。
どうしたものかとグルグルと自転車で円を描くが、これでは埒が明かない。
来た道を全力で戻ろうと意を決して振り返ると、一つしか無い出入口にニヤニヤと笑うロン毛がいた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだ」とか言いながら、手を伸ばして近づいてくる。
「いやー無理無理殺される」と心で叫びながら、必死でロン毛の横をすり抜けチャリで駆け抜けた。
それから自転車を捨てて病院に飛び込んで、アワアワと片言で受付に助けを求めた。
しばらくして看護婦についてもらって外を確認したら、ロン毛は諦めて車で走り去る所だった。
家に帰り春の連続誘拐事件について調べてゾッとした。
その事件は「小柄なアジア人女性」ばかりを狙った事件だったので、警察に匿名で通報した。