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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

恋人がなくなったから

うむむむ。
・今までにあった修羅場を語れ【その23】

124 :名無しさん@おーぷん:2017/06/08(木)17:06:08 ID:mTw
DQN有り。あと長め。
震災の翌年に東北の某被災地から県外へ就職に行った時の話。
(1/3)
新卒入社した零細企業の専務(当時40半ば)が社長の弟ってことでパワハラセクハラし放題の問題児。
雑談をすれば必ず彼氏関係の話に持っていきたがるため、今のところ彼氏とか興味ないです、と
頑なに言っても面白がって「本当に興味ないの?」「彼氏欲しいでしょ?」と機械のように繰り返される日々。
取引先からでも家族からでも、電話を受けて話し終わった後に「おっ?男か?」と聞いてくる、更にはやたらと同期の男の子とくっつけたがって会社の飲み会の場で「私子と同期男は付き合ってるんだろ?」と執拗に聞いて来たり、挙句の果てには付き合ってることを前提にして「結婚式で『まさかお前らが結婚するなんて!』っていう内容のスピーチを考えてある」
みたいなよくわからない話をニヤニヤしながらされたり。(もはや妄言を聞かされてるに近い)
女社員にはそんな調子で言葉のセクハラ三昧、男社員にはパワハラ三昧。
仕事の説明をする時も何やら回りくどくてめんどくさいタイプで、それでいて社長の次に偉い役職なもんだから腫れ物扱いされていた。
(先輩曰く、当然社長には苦情を入れていたが社長は完全に黙認)
そんな日々が約半年も続くと、いい加減専務から振られる彼氏関係の話題への嫌気がピークに達してきた。
スルースキルが無いと言われたらそれまでだが、毎回適当にはぐらかしているのに
よくもまあ毎日毎日同じ話題で盛り上がれる(と思ってる)なあと。興味がないと言っているのにどんだけYESと言わせたいんだと。
どうにか根本からそれ関係の話を振られないようにしたかった私は、悩んだ末に以下のことを打ち明けた。
「私には恋人がいたが震災の津波で亡くなってしまった。今でも辛い思いをしているので彼氏関係の話はしたくないし聞きたくない(要約)」
専務は一瞬面食らった顔をして「そうなのか。わかった」とだけ言い、その後しばらくは彼氏関係の話題を振られなくなった。
小さな会社なのでその話は会社全体に広まってしまったが正直天国だった。
だが、わずか一週間後に事件になった。
そろそろ退社時間だ、という時に先輩や部長、社長夫人(事務員)を交えて軽く談笑していたら、事務所に神妙な面持ちの専務が入ってきて「私子、ちょっと」と手招きしたかと思うと自分のデスクに腰を下ろした。
帰り間際に何か仕事を押し付けられるか、またはどこかでミスをしていて怒られるのかと思った私は少し縮こまり
恐る恐る専務のデスクに近寄ると次のようなことを言われた。
「私子は女の子が好きなのか?」
意味が分からなかった私は思わずでかい声で「え?」と言った。
さっきまで談笑していた人たちも顔を見合わせてたのが横目で見えたのは今でもやたらとはっきり覚えてる。(続く)

125 :名無しさん@おーぷん:2017/06/08(木)17:09:26 ID:mTw
(2/3)
専務の言い分はこうだった。
「彼氏さんを亡くしたショックで女の子を好きになろうとしてるんじゃないかとずっと思っていた。
そうでないならいい。だがそうして自分に言い訳をして立ち止まっていたら
亡くなった彼氏さんも浮かばれないだろう。新しい彼氏を作るべきだ。
そうして将来結婚して、家族ができれば毎日が楽しくなれる。寂しい気持ちをひた隠しにするな」
本当に信じられなかった。唖然としたし、その場にいた人物の誰もが呆けた顔をしていた。
なぜこうもダイレクトにタブーに触れられるのか、私に彼氏がいないだけでそんなに困るのか
様々な気持ちがごちゃまぜになり、気付いたら泣いていた。
私は、「あの人の何を知っているんですか?
自分で考えた綺麗な理想を押し付けて他人の人生を幸せにできるなんて思うな!!!」
みたいなことを叫んで(もうちょっと長くまくし立ててた気がするけどよく覚えてない)
タイムカードも押さず事務所を飛び出し、翌日になってから社長夫人にだけ連絡を入れて実家に帰った。
その後、部長からのLINEで社内の様子を窺い知ることができた。
以下箇条書き
・私が飛び出した後、その場にいた全員で専務を「いくらなんでも彼氏亡くしたって子にあれは…」といった感じで窘めたが専務は聞く耳を持たない
・というか若い子に恋人がいないことがまず信じられない、欲しがらないなんてありえないという考えなので何を言ってもキョトン顔
・この事件もすぐ社内に広まり、これまでの悪事を黙認してきた社長がついに専務に説教をかます
・今までのセクハラ、パワハラの件も含めて説教をしていたところ社長が喋っている最中に
やたらと口を挟んでくるので「黙れ!!」といった社長の怒号が何度も事務所に響いた
・専務が今まで役職を振りかざして築き上げてきたプライドがボロボロになったのか、社長の言い方が悪かったのかは分からないが専務が鬱病になり、県外の支店に飛ばされる
(休職にしない辺りが社長らしい、と部長は言っていた)
・さすがの社長も自分の弟が若い社員の気持ちを踏み荒らしたということをかなり申し訳なく思っており、仮に私が「辞めます」と言っても受け入れる姿勢だ、と漏らしていた
以前に中堅社員が家の都合で辞めると申告した際、申告してから辞めていくまでの間に
あからさまに辛く当たっていた社長を知っているので、それを聞いた途端喜んで辞めることにした。
当時の社長を見てて心のどこかで「自分が辞める時どうしよう」なんて思っていたのかもしれない。
(続く、次で終わり)

126 :名無しさん@おーぷん:2017/06/08(木)17:13:07 ID:mTw
(3/3)
タネを明かすと、震災当時も彼氏はいなかったので『震災で彼氏を亡くした』というのは私の作り話。
住んでいた町に津波が来たのは事実だけど、家族・友人・親類含めて身内を亡くしていないのに
あまりにも専務の話が嫌すぎて「こういうことにしておけば触れてこないだろう」という架空の話をでっち上げたのがDQNで、その作り話をキッカケに専務に向かってタメ口で怒鳴り散らしてしまったこと、その後に社長の怒号が飛び専務が鬱病→異動になったという一連の出来事が
(その場に私は居合わせてなかったとはいえ)修羅場かなと。
当時は専務の話が嫌だっただけで会社を辞めてやろうと思って起こした行動ではないのだけど、当時転職して今でも勤務している企業にギスギス感が一切ないのでこれはこれで良かったのかな、とも思ってる。
…けど、こうして見ると若気の至りが過ぎるので流石に少し反省してる。
そんな私でも色々あって来年結婚することになり
被災地である地元を離れるので、不謹慎なことをした反省の意を込めてカキコ。
いまだに行方の分からない人たちが早く見つかることを祈ってます。