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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

オッサンとカラスミと私

旅先海外では油断してはならぬ。親切な人を見たら泥棒か詐欺師と思え! バンコクやニューデリー、アムステルダムとか行くと、シミジミそう実感する。海外で日本語でニコニコ話しかける人がいたら要注意だ。
しかし、何事にも例外がある。そう台北は例外だ。
台北は強烈な日差しと親切な人間が多いため、旅行者の緊張感を溶解させるデンジャラスシティだ。
台湾は「カラスミ」が名物。せっかくなので、カラスミ屋で有名な地区に行ってみることにした。電車を乗り継いで歩いてると、中年のオッサンが片言の日本語で「カラスミ屋さん探してますか? 一緒に行きましょう」と声をかけてきた。
怪しい、怪しすぎる。インドだったら、この後
「A:ああ、今日はカラスミ屋さんの定休日ですね。私が知っている絨毯屋に行きましょう」
「B:カラスミ買うつもり? そんものより、もっといいお土産しっているよ。宝石屋さんに行きましょう」
と、強引なセールスが待ち構えている。
おじさんは、ニコニコしながら付いてこい! という感じでスタスタ歩いていく。付いていきたくないが、オッサンの進行はまさにカラスミストリートに一直線に向かう方向。時々しゃべりかけてくるが、「長年憧れだったサッカー部のキャプテンと初めてのデート。だけど緊張してイモケンピ!」といった具合で、私はスムーズな会話ができない。なぜならオッサンを疑っているからだ。うかつに個人情報を漏らしたら……ヤラレル!
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途中、お菓子を売っているババア屋台があったので、「うわ、何これ、かわいい(きゃぴ★)」と、この屋台に注目して、オッサンと距離をとろうとするが、オッサンは、その屋台でお菓子を購入。そして「これ、美味しいですよ!」と発言。そっちか、そっちだったのか! ついに来たよ勧誘! オッサンはカラスミじゃなくて、お菓子のステマ行為(←誤用)のために張り付いてたのか! いやいや、お菓子は導入部分で、この後300万円ぐらいの景徳鎮の偽物の壺を売ってくるに違いない。「故宮博物院の所蔵物は中華民国政府が、運んできたものアルよ。その時のどさくさに紛れてこの壺は……」、見えるぞ、見えるぞぉぉぉぉと思っていたら、オッサンは、買ったお菓子を食べてスタスタ歩き出す。どうやら、お菓子を売りつける様子ではない模様。
そしてオッサンは、ここが私の店ね! といって、1階にある店舗に姿を消した。え? 偽景徳鎮は? カラスミの強引なセールスは?? そう、オッサンは本当に通りすがりのオサーンだったのだ。疑って済まぬ。
そして、カラスミストリートにいくと、プラスチックのカラスミのモックを並べて「カラスミあるよー あるよー」とやる気のない婆さんたちが声をかけてきたが、あんまり安くもなかったので何も買わずにホテルに戻った。
台北の人は親切な人が多いので油断するね。