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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

俺と「フルメタル・ジャケット」



土曜日の夜。池袋に向かう電車のなかで「アメリカン・スナイパー」の原作を読んでいた。500ページもある分厚い本だけど、面白いので残りのページがガンガン減っていく。映画「アメリカン・スナイパー」は、魅力ある映画だったけど、鑑賞後はとてもモヤモヤする作品だった。レイトショーだったので、映画を見終わった後は、自宅まで40分近くかけて歩いてモヤモヤの原因を考えたが、結局わからなかった。原作を読めば、その正体がみつかるかな? と思ったけど、まだわからず。最後まで読めば見つかるのかな……と考えていたら、池袋に到着した。
映画館の新文芸座では「スタンリー・キューブリック」の特集をしており、最終日にフルメタル・ジャケットを上映していた。
フルメタル・ジャケットを初めて見たのは、小学生のころで、テレビでやっていた。しかし、微笑みデブこと、レナードがライフル銃を口に当て脳天にフルメタル・ジャケットをぶち込んで、トレイの真っ白なタイルが血で赤く染まるシーンで怖くなり、見るのをやめた。

そして、中学性になり、フルメタル・ジャケットの原作である、グスタフ・ハスフォードの小説「フルメタル・ジャケット」を読んで、戦争の残酷さにビックリしつつも、エンディングの狙撃のシーンが好きで何度も読み返した。映画版と違って原作の方が「よりえぐい」内容なのでお勧めなんだけど、残念ながら絶版だ。
その後、「ハンバーガー・ヒル」「グッドモーニングベトナム」「プラトーン」などのベトナム戦争をテーマにした映画を見たけど、なぜかフルメタル・ジャケットは見ず。最初から最後まで見たのは、東京に出てきてから。その後、DVDを購入し、暇なときは何度も見直していた。

新文芸座に着くと、開場20前にも関わらず、多くの人が並んでいた。ひとりで並んで、「アメリカン・スナイパー」を読んでいると、あっという間に開場。席はあっという間に埋まり、スクリーンから4列目ぐらいに席をみつけ着席した。

チャイムとともに、暗くなり、予告もなく、Johnny WrightのHello Vietnamの曲とともに、丸刈りにされる若者のシーンが流れ始めた。

フルメタル・ジャケットは、海兵隊のブートキャンプでしごかれる前半と、主人公がベトナムに派兵されて戦う後半と二つにわかれてる。ここ数年、インターネットに書き込まれた情報を見ていると、ハートマン軍曹が大活躍する「前半」が人気。前半は「アメリカの普通の兄ちゃん達を殺人マシーンに教育する、ガンホー、ガンホー」と、見所が満載だけど、やはり後半に続くための前菜でしかない。

主人公のジョーカーが、ベトナムに派兵され、本物戦闘を望み、古都フエで文字通り死闘を広げる。前半のハーマン軍曹のシーンは繰り返して見ていたため、「ああ、あのシーンだ」と復習てきな感覚になっていたが、後半は、キューブリックならでのは、絵画のような美しさの中で繰り広げられる殺戮。フエでのバトルは何度見てもアドレナリンが出る(しかも撮影は全編イギリスで行われている! サウスカロライナ州パリスアイランドもベトナム・フエも実はイギリス!)。劇場ならではの大画面に、爆音。展開はわかっているけれど、物語に引き込まれていく。
原作の終盤は、主人公のジョーカーは戦争ならでのは、非人道的な行為を行い、戦友に「タフ」さを見せる(原作では「どれだけタフな男か」が重要な要素になっている)。

ミッキーマウスのテーマソングを歌い、エンドロールになりローリングストーンズの「黒くぬれ」が流れる。誰も席を立つ人はいない。「アメリカン・スナイパー」のエンドロールも、とても印象的なものだったけど、フルメタル・ジャケットのエンドロールも曲がいいので、席に固定される。

ジョーカーが放った最後の一発は、とてもよくわかる。しかし、微笑みデブが放った最後の一発は、いまもよくわからない。わかる日はくるのかな。


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原作「フルメタル・ジャケット (角川文庫)」。ネットで簡単に帰るのはいいね。