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山師は変わらず。そして死なず。すべてが中途半端な与沢翼の『告白』

与沢翼が会社の資金がショートしそうになったと発表した際、この日記では言及しなかった。なぜなら、与沢翼が本当のことを言ってるのかどうか信じられなかったからだ。
毎日大量のスパムメールを送り、簡単にお金を手にいれることができると喧伝し、高級車を乗り回し飲み歩く。そんな虚にあふれたミスター山師が突然「お金がなくりました」と言っても、それを鵜呑みにすることはできない。
しかし、世間は違ったようで、与沢翼のお金がなくなりました宣言は、幅広く受け入れられた。与沢翼に懐疑的な人間ですら、そうだ。
比較的ネットリテラシーが高い人もコロリとやられた姿を見ていると、「人は信じたいことを信じる」は、やはり真実だったのだなと、実感させてくれた。

さて、与沢ウォッチャーとして悶々とした日々を送っていた時に出たが本が、与沢翼の書籍「告白」だ。Amazonの内容紹介では以下のようにこの本について解説している。


告白 扶桑社 (2014/7/2)

世間を騒がせた4月26日の与沢翼"破綻"宣言。都心の高層マンションに暮らし、高級外車を乗り回し、
夜の六本木で札束をまき散らしながら闊歩していた与沢は、なぜ、秒速で転落してしまったのか?
そのすべてを本書で語る。

「はじめに」より
「私は破綻した。これまで築き上げてきた会社はもちろん、部下、友人、お金、高級車や住居、名誉。そして私のプライド。大部分を一気に失った。
すべては終わった。そう私は愚かだった。すべての責任は私にある。私は間違っていたのだ。そんな私にできること。
それは、これまでにあったことについてとことん考えぬき、すべてを詳にすることだと思う」

第1章 怠慢と裏切り。そして、経営破綻
第2章 「与沢翼」を演じていた日々
第3章 小さい頃から、世の中を思い通りにしたかった
第4章 世の中の非常識を、常識に変えたい
第5章 与沢翼の数々の疑惑は本当なのか?

与沢翼の秒速本や、自伝漫画、大金をかけて1号で廃刊となった雑誌など、いろいろと読んできて1つ共通していることがある、それは「おそろしくつまらない」という点だ。
今回の「告白」も発売日に書店で買ったが(熱心なファンだな!)、やはり今までの共通点は変わっていなかった。

ウォッチャーにとっての見所は、ストレスを感じながら大金をかけて演出していたメディア向け「与沢翼」像と部下の裏切りなどを解説した1章と2章。偽装破産やヤクザとのつきあいなど、ネットで指摘される疑惑について答える5章といったところ。3章は自伝漫画を薄くした内容、4章はどこかで聞いたようなビジネス論だ。

この本を内容に即したタイトルをつけるとしたら「愚者の言い訳」だろう。

悪役は死ぬまで悪役であるべきだ。もし悪役を辞めるのであれば、禊ぎしないといけない。
与沢翼は、限りなく黒い「情報商材」を販売して荒稼ぎしたにも関わらず、これらのビジネスについて被害者に返金したり、謝罪したりは本の中に一切書いていない(一部ネット情報では返金したと書いているが、どこからそんなお金が?)。そんなことはやることをやらずに・書かずに、「真面目になります」「間違ってました」と言われても、それは都合がいいとしかいえない。
しかし、「山師は変わらず。そして死なず」と考えると合点がいく態度だ。

また告白パートの部分も、どの部下がどんな裏切りをしたかは詳しく書かれておらず、芸能人を交えた酒池肉林パーティーやデヴィ・スカルノ、国生さゆりの元夫といった有名人の交流、海外カジノでいくら突っ込んだ……ゲス人間が知りたい部分が一切書かれていない。元クソみたいな「与沢塾生」もしくは「与沢チルドレン」といわれる、信者(カモ)の関わりやその後についても言及なし。
余談になるが、「与沢チルドレン」達のリストを作って追っていたのだが、みなさんブログの更新が止まったりサイトが消滅している。
個人的に好きだった「ヴィトン田中」さんの消息が気になる。

版元である扶桑社が「いま話題だからとりあえず出版しましょう」という思惑と、「とりあえず「真面目なキャラクター与沢翼」を周知したい」という与沢翼の考えがマッチングして生まれた本であり、読者のためではまったくない。

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