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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

幽霊と力比べ

その勝敗は!?
・ほんのりと怖い話スレ その92

247 :本当にあった怖い名無し:2013/02/12(火) 17:43:36.96 ID:WP8snEAW0
この間の話をば。
夜、ふと目が覚めると、枕の横に手があることに気づいた。
ねぼけた私は一瞬、後ろで寝ている恋人の手かと思った。
しかしすぐにおかしいと気付いた。後ろで寝ている彼氏の手だとしたら、指先が私の顔を向いているはずもない。
「じゃあこの手はなんだろう」、と私は思った。
そして、今思うと意味不明の行動だが、ベッドの縁に指先を引っ掛けるようにしているその手を、私は触ろうとした。
触れるか触れないかのところまで指先を伸ばしたところで、その手にぐっと手をつかまれた。その手はぐいぐい強い力で、ベッドの下に私を引っ張っていこうとする。
しかし私は元スポーツ選手で、腕力には自信があった。渾身の力でそいつの手を引っ張り返した。力比べは私が勝った。
ベッドの下からずるずると引きずりあげられるように、そいつの体が出てきた。
不思議な話なのだが、ここで私はそいつの頭や顔を見た記憶がない。体ははっきり見たと覚えているのに、そいつの顔も目も、まったく見た覚えがない。

248 :本当にあった怖い名無し:2013/02/12(火) 17:44:49.62 ID:WP8snEAW0
ともあれそいつを引きずり出した私は、なぜだかむっしょーーーーーに腹が立って仕方なくて、「ふざけんな!二度とこの世界にいられないようにしてやる(激怒)」
「お前程度で私に勝てると思ったのか、ふざけんなお前俺は勝つぞお前」
などと思いつく限りの淫夢厨風味の罵声を浴びせていたように思う。記憶の限り、そいつは無抵抗私の暴言を聞いていたみたいだった。
…と、ここで彼氏に肩をたたかれ、「どうした?」と起こされた。ここまでが私の話。
まあ、よくある夢の中の夢と言う奴なんだろうが、それにしては状況が現実とまったくそっくりの状況の夢だったので、脳が錯覚したんだろうと思う。
ここまでだとあまり怖くもない話だが、ふと最近になって思い返してみると、そいつの体つきは彼氏とそっくりだったような気がする。