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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

薔薇で人が変わる話

【窃盗】発見!泥棒〜手癖の悪いママ51【万引】より
まあ、たまにはこんな話でもどうでしょう?

40 :名無しの心子知らず:2008/12/21(日) 10:05:25 id:DihplVWf
じいちゃんはバラの盆栽にはじめて挑戦した。
何年目かの春、あまりに見事に咲いたので、地域の公民館の作品展に出品し、
○○公民館祭芸術賞を受賞して、鼻高々だった。
まるでサクラのように古風に咲くバラの花は本当に美しくて、
じいちゃんは地域の人にももっと見てもらおうと、玄関先に出しておいた。
月夜の晩には暗闇に凛として、それはそれは美しい花だった。
ある朝じいちゃんが玄関に出ると、鉢はなかった。
はじめて盗まれて、じいちゃんは呆然としていた。
鉢は近所の泥ママが持っていっていた。
泥ママの近所の人がみんなで「この花は○○さんちのじいちゃんが咲かせたものだ」
「なぜじいちゃんとつきあいのない貴女の家にあるのか?」と口々に尋ねたらしい。
泥ママは泣きながらつい魔が差して盗んだことを白状し、
近所の世話好きママに連れられてわが家まで謝りにきていた。
じいちゃんは、「その鉢はこの人にあげたものだ」と言い張り、鉢を受け取らなかった。

41 :名無しの心子知らず :2008/12/21(日) 10:06:00 id:DihplVWf
付き添いのご近所ママが帰ったあと、じいちゃんは泥ママと長い時間話をしていた。
泥ママはお金がないわけではなく、仕事と浮気に夢中で家庭を顧みない夫と、
育児疲れでぼろぼろになっていて、美しいバラに目を奪われてしまったと、
泣きながら告白したらしい。
じいちゃんは泥ママに改めてバラの鉢をプレゼントし、じいちゃんの庭で
一緒にバラの手入れをしようと提案した。
泥ママはその後改心してじいちゃんに師事してバラの育成を学び、
泥ママの家はご近所で有名な第二のバラ屋敷となった。
花の咲き乱れる泥ママの屋敷には園芸好きの人たちが出入りするようになり、
孤独で引きこもりがちだったかつての泥ママはすっかり明るくなって、
浮気ざんまいだったご主人も泥ママのところに無事帰ってきた。
このスレ的には「餌付け乙」ともいえるじいちゃんの行動だったが、
餌付け後に責任持って最後まで面倒見られるのなら
餌付けもありなのではないかと思った出来事だった。