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紅茶とお菓子について書いているほっこりブログです

さよなら日本発色

日本発色事業閉鎖のお知らせ(PDF)
今日は日本写真史において、歴史的な1日だ。プロのカメラマンやハイアマチュアのための、写真現像所(プロラボ)の大手「日本発色」が事業を廃止する日だからだ。
1954年から2008年までの54年間の歴史に幕を下ろす。
最盛期では、北海道から沖縄まで営業所をもち、数千人規模で従業員がいたが、2006年の時点で従業員は35名に減り、営業所も都内数か所を残すのみとなっていた。
原因は言わずもがな、デジタル写真の台頭だ。近年ではプロもハイアマチュアもデジタルカメラをメインに利用するようになり、銀塩フィルム需要は下がる一方。日本発色のような現像所はどんどん売上を下げていった。
写真に興味がない人にはピンとこないかもしれないが、今まで見た雑誌や広告、写真集などで、絶対に日本発色で現像された写真をみんな見ているはずだ。
ポラロイド社も、インスタントフィルムの取り扱いをすべてやめてしまった。が、ボラの場合は、もともと富士フィルムとの競争に敗れていたり、原材料の入手が難しくなり物理的に製造できない商品(SX-70フィルムね)が出てきたり、アメリカ本社が経営破たんしていたりと、「逆によくここまでもったな」という感想を持っていた。
日本発色の廃業はいきなりだったので、個人的にはビックリした。また、銀塩写真の衰退を表す象徴的な出来事なので、とても悲しいことだ。